
羊 毛 の お 話
(WooL)
羊毛
毛糸は獣毛繊維から作られます。
獣毛には、形状の違った
1 ラム (Ram)
2 ウール (WOOL)
3 へアー (hair) があります
1のラムは、生まれて1年までの子羊のことですが、厳密には生後6~7ヶ月のものを言います。
2のウールは、細くて、柔らかく、約300種と言われている羊毛の種類でオーストラリアのメリノ種が衣料用として圧倒的に多く使用されるのが、わが国の現状です。
長年にわたり品種改良を行ってきた為に、ヘアー(毛髪状の 剛直な毛で縮絨性に乏しい)は、ほとんどなく、ウール100%に近い採取状態です。
したがって一般にウールといえば羊毛のことをいいます。 わが国の家庭用品品質表示法は、ウールやヘアーという 言葉ではなく、他の獣毛を含めて単に「毛」という表現で 統一されています。
羊の毛をウ-ル、羊以外の動物の毛をヘア(柔毛をウ-ル、 剛毛をヘア-ともいう)と言うが、一 般的には総称して 毛糸と言います。
緬羊からとった繊維で天然繊維としては綿についで大量に生産、消費されています。
今日飼育されている緬羊は古くから食肉用、毛皮用として 遊牧民に飼われていた野生の羊を長い年月にわたって 改良されてきました。
種類はおよそ300種にもなっているといわれて います。
代表的な品種は
細毛種 ・・スパニッシュ・メリノ、サキソニ-・メ ノ、 オ-ストラリア・メリノ、
短毛種 ・・サウスダウン、ハンプシャ-、ド-セット、 オックスフォ-ド、サフォ-ク
長毛種 ・・チェビオット、コッツウォルド、レ-ター、 リンカ-ン 、ロムニ-マシュ
その他があります。
このうちスパニッシュ・メリノを中心としたメリノ種の羊毛は 細くて、柔らかく捲縮が多いのが特 色で全羊毛の約 半数を 占めています。
日本ではオーストラリア・メリノ種の羊毛が圧倒的に 使われています。
羊毛の組成と構造
羊毛は19種のアミノ酸が複雑に結合して構成されています。
成分には炭素・窒素・水素・硫黄などが含まれ、 中でもシスチン中の硫黄(約3%)はジサルファイド結合をなし 耐摩耗性や、分解に対する抵抗など重要な役割をはたしています。
羊毛の巨大な線状分子は曲がりくねった状態で羊毛を形作っており、その屈曲状態は平面的ではなく、立体的な螺旋状になります。
さらにそのような主鎖の隣接したところが、化学的に ジサルファイド結合などの橋かけ結合があり、枝分かれした側鎖も 結合しあって複雑な構造をなしている。
繊維が自然な状態にあるときは、この分子の鎖はコイル状に 折りたたまれていますが、張力がかかると、 この折畳みが伸ばされる。
このため、繊維の伸びや、伸びの弾性回復が大きくシワに なりにくい。
羊毛の断面は、細い繊維ほど円形に近く、短軸と長軸とが 平均1対1,2位の 楕円形をなしています。
その表皮は化学薬品に対して抵抗力が強く、羊毛を守る役割を 果していて大部分はスケールからなっています。
水滴をはじくが水蒸気は通す ・・・・高吸湿性
いくら曲げても折れない ・・・・・ 可 祷 性
フェルト現象を起こす ・・・・・・要紡績性
編織物を湿潤状態あるいは溶液の中で
圧揉すると、繊維どうしが絡み合い
繊維密度が増して容積が減るなどの
長所短所があります ・・・・・・・ 縮絨 性
羊毛の長さ、太さ、は種類によって非常にことなり 、 長いものでは年一回のせん毛で46cm位になるものもありますが、普通はメリノ羊毛で5㎝~10㎝、雑種羊毛で7㎝~20㎝位のものが 最も多い。
太さは豪州メリノで0.018mm~0.023mm、 雑種羊毛で、0.024mm~0.042mm位です。
ラムというのは生まれてから一年に達しない小羊のことです。
しかし厳密には生後6~7ヵ月のものが最も優れた ラム・ウールとされています。
羊毛の特性

