
絹
silk
絹繊維は蚕が繭になったとき、自らを保護するために営んだ、 マユから採取した繊維です。
養蚕による家蚕絹と野生のマユから採取する野蚕絹の2種類です。 この家蚕絹を一般に絹とよびます。
今から約5000年位前に中国で養蚕が始められてから、 天然の美しい長繊維として重用されています。
主産地として、中国、日本、イタリア、フランスなどがあげられます。
絹の組成は
フィブロイン 72%~81%
セリシン 19%~28%
脂肪及びロウ質 0.5%%~1.0%
色素及び無機質 1.0%~1.4%
からなります。
羊毛と同様に各種アミノ酸が鎖状につながった分子からできていて、 分子は水素結合、塩結合によって高度に結晶化されている。
太さは細いもので2.2d,太いもので3.5d。普通は2.5~3.0dです。
生糸は、製糸工程で、マユを煮て糸をほぐれやすいように柔らかくし、次に各繭から糸口を見つけ、所要の糸の太さに応じて数個のマユから 繊維を集め、撚りをかけて、生糸にまとめあげる工程です。
生糸の比重は1.33ですが、フィブロインだけの比重は1.25で、 羊毛よりも軽く・強く・弾性があって、優雅な光沢と感触を 備えています。
又、吸湿性にも富んでいますが、他の繊維に比べ、紫外線による 劣化がひどく、強度が著しく低下します。 日光や、高湿度下では、黄変したり、精錬時に微細繊維が 分裂発生して、染色ムラを起こしたり、摩擦に弱く毛羽が生じやすい 欠点があります。
絹繊維は、蚕のマユから採取した繊維で、養蚕による家蚕糸と野生の マユから採取する野蚕糸の2種類です。
この家蚕糸を一般的に「絹」と呼び、今から約5000年前、 中国で養蚕がはじめられてから、天然の美しい長繊維として、 今日なお賞用されています。
生産地としては、中国、インド、イタリア、フランス、 日本等があります。
フィブロインの断面は不規則な三角形をしているので、 光が乱反射して、独特の光沢を発します。
絹の精錬は、生糸の成分であるセリシンを除去するために行います。
薬剤としては、絹練石鹸か、ソーダを用い、加工方法は、 糸または製品を1%~2%結晶炭酸ソ-ダ-の温液にしばらく浸し、 糸質を柔らかくして絞り、それから絹練石鹸15%~20%溶した 熱液にいれ、 1.5~2時間煮沸し、再度結晶炭酸ソーダ温液で洗い 充分に水洗いをします。
絹の特性

絹糸の種類
このように絹は、繊細優美で高級衣料に向く特徴をもった 繊維ということができます。

絹の精錬剤・ソーピング剤

絹製品の家庭での洗濯方法
